トップメッセージ

代表取締役社長 岡畠 鉄也
代表取締役社長 岡畠 鉄也

「地域応援企業グループ」への進化目指す

 「地域とともに」。中国新聞は明治の創刊以来、この精神を受け継ぎ、地域と喜怒哀楽を共にしてきました。住民と一緒に課題と向き合い、泣き、笑いを共にする。新聞を毎日読んでくださる読者の皆さまにあらためて感謝いたします。

 創刊から幾多の苦難を乗り越えてきましたが、最大の試練は、やはり1945年8月6日です。人類史上初の原爆が投下され、広島の街は壊滅、そして中国新聞社も社員の3分の1に当たる114人の尊い命と本社屋を失いました。被爆地の新聞社として、核兵器廃絶や戦争の悲惨さを人類に訴える責務を負っています。

 2020年度の新聞協会賞に未解明の原爆被害の実態に迫る本紙の長期連載「ヒロシマの空白」が選ばれました。被爆から75年を経てもなお歴史の空白を埋められることを実証し、「記憶を風化させないジャーナリズムの力を示した」と高い評価を受けました。

 被爆からの復興期に策定した社是は「中国新聞の公器としての使命を自覚し、全社をあげての親和協力により、その向上発展を期するとともに、世界平和の確立、民主国家の建設、地方文化の高揚に努力する」とうたっています。ロシアのウクライナ侵攻などを目の当たりにすると、先人の苦闘の歴史の中から生まれた「社是」の精神は、今でも私たちが担うべき大切な役割を教えてくれます。

 2022年の創刊130周年の節目に、中国新聞社は新たにミッション(使命)とビジョン(将来像)を策定しました。ミッションは「確かな情報でこのまちを守り、力づけ、おもしろくする」、ビジョンは「このまちの未来をともに創造する地域応援企業グループに進化する」と定めました。

 新聞社ならではの「確かな情報」を時代に適した方法で磨き上げ、地域を災厄や不正から守り、地域を元気にし、さらには一人一人が生き生きと暮らせるようにしたい。その使命感を胸に、10年後には報道機関からさらに視野と領域を広げ、地域とともに、この先の未来をつくっていく担い手になろうという宣言です。

 これまで培った信頼をもとに人と人とをつなぎ、課題をあぶりだし、解決に向けて前進させていく。蓄積してきたデータやコンテンツ、張り巡らせた取材や営業・販売ネットワークを駆使して、人々の暮らしを豊かにする新サービスを提供する。まちづくりの未来図を描き、地域を変えていく。そうした思いを込めた「地域応援企業グループ」に進化するため、挑戦を続けます。

株式会社中国新聞社
代表取締役社長