2022.10.06

記者職

「WHY」を浮き彫り 分かりやすく

取材記者は朝刊や中国新聞SELECT、「中国新聞デジタル」向けに記事を出稿します。一口に取材といっても、起点は記者が独自で見つけた問題や、行政や企業の発表、警察や消防からの事件事故、火事の連絡、LINEなどで編集局に寄せられる読者の疑問や不満などさまざまです。デジタル向けに速報を出稿したり、入念に取材して連載企画を担当したり、正確で素早いニュース、読者の興味を引くニュース、深掘りするニュースを常に心掛けています。

取材記者は「書く」以上のことを「聞く」仕事です。下調べやアポ取りなど事前の準備が必要なケースもあります。さまざまな角度から質問、検証、時に先輩や同僚に相談し、その出来事の背景に何があるのか、「WHY」の部分を浮き彫りにしていきます。携帯電話やカメラが貸与され、現場では写真や動画も撮影します。

広島本社の編集局では、社会や経済、文化、運動など大枠で担当が分かれますが、人数が限られる支社総局、支局では1人がより広い分野を担当します。支局長だけという単独支局もあります。「毎日、地域の日記を書いている気がする」。中山間地域の単独支局の経験者の言葉からも、地方紙の記者は地域や読者により近い存在であることが分かってもらえると思います。

編集記者は、パソコン上で原稿に見出しを付け、紙面をレイアウトします。国内外から次々と届くニュースを紙面という器に盛り付けるイメージです。原稿を読み込み、7~10文字程度で見出しを考えます。短い文字数の中でも、ニュースの本質をしっかり捉え、分かりやすく表現する言葉選びのプロといえます。罫線ひとつでもこだわりがあります。

映像記者は、カメラマンとして事件や事故、スポーツの試合などの撮影に加え、原稿を書くこともあります。当社の特徴としてはカープ、サンフレに代表されるスポーツ取材が多いことが挙げられます。また中国山地を抱え、瀬戸内海にも面し、四季折々の表情を切り取る機会も多いです。またドローンを使い、低空からの面白いアングルにも挑戦しています。