報道センター社会担当 堅次 亮平

報道センター社会担当

堅次 亮平

2018年入社

チームワークで真実に迫る

 自分の知らない世界をこの目で見たい。記者を目指した時の思いであり、今のモチベーションです。

 2022年春から県警チームに所属し、今は広島県警本部などの担当として事件事故や裁判を取材しています。警察取材ではチームワークの大切さを実感します。誰かがつかんできた端緒に、チームの一人一人が取材で得た情報が肉付けされていきます。最初は断片的だった情報でも、パズルのピースを組み上げるかのようにはっきりとした像を描き始めるのがこの仕事の面白さです。日々、真実に迫るために力を合わせて取材に臨んでいます。

 原発訴訟や被爆者関連の訴訟など、全国的に注目されている裁判を取材することもあります。広島原爆の投下後に降った「黒い雨」被害者への被爆者健康手帳交付などを巡る第2次訴訟では、被爆から80年近くがたっても救済の線引きを巡って争いがある現状を目の当たりにしています。

 22年春の改正少年法の現場を取材した経験が忘れられません。民法改正に合わせて、罪を犯した18、19歳の少年に対して大人に近い責任を負わせる。そうした法改正に、非行から更生した少年たちはどう思うのか。「支えてくれる人がいるから変われた」。そんな当事者の本音から、法や罰だけでなく、周囲の支えがあって初めて人は変われるのだと実感しました。